2018/10/16 13:49
こくはく 2番
あの日は、春先の休日。
私は、我が子の部活の配車当番の為、早朝から外出していた。
目的地に無事到着し、子供達4人が車から降り、私はコンビニで買ったコーヒーを飲み一息つく。
その時、私は無事に着いた安堵と嬉嬉を得る。
「ありがとうございました!」
子供達が車から降りるとき、元気に言ってくれるのだ。
ある子は笑顔全開で。ある子はグループの代表のように。ある子は恥ずかしそうに。ある子…我が子もしっかりはっきり。
「ありがとうございました!」
と言ってくれる。
こちらこそ。ありがとう!だ。
配車当番の時は、日頃のモヤモヤ鬱々がみんなの元気のおかげで遠くのお山の方まで吹っ飛んでくれるのだ。
本当にありがとうだ。
そのまま、帰りの配車時間まで部活動を見学したり現地近隣で過ごす。この時もまた、楽しいひと時だ。
ぼっち人、どこへでも、何時間でもいける。
遠出の配車当番の時は家の中のぼっちタイムとは異なる至福のぼっちタイムを確保できる。
家族でお出かけももちろん好き。その時はそれとまた違う楽しい時間をゆったり過ごす。
お昼ごろだったか。
スマートフォンの画面に自宅の固定電話からの着信履歴があった。
「もしもし。ママだけど。電話かけてくれた?」
「あ。ママ。〇〇さんから電話があったよ。パパに変わるね。」
「もしもし。〇〇さんが、電話欲しいって。」
「うん。わかった。何だろう?何か言ってた?」
「言ってない。何時になってもいいから、かけて欲しいんだって。必ず今日中に連絡が欲しいみたいだよ。」
「わかった。ありがとう。そっち、大丈夫?」
「大丈夫。」
「はい。じゃあ、またね。お願いします。」
「はい。」
何だろう…。休日に電話だなんて…。
それも、急ぎ…。必ず…。
何だろう…。
明日、会えるのに…。
「雇用保険」を打ち切りのため、マイナンバーを用意するように…の連絡だったね。
入社前、先方からの約束が、「保険もきちんと準備してある、加入してもらう」だった。
退社した会社の雇用保険引き継ぎが切れてしまう(6ヶ月過ぎる)前に加入出来るものと、こちとら思っていた、…が…。
いじめに耐えながら貯めた雇用保険期間の積み立てが、無になった。
経営上、保険継続は困難と言うことで、保険は終了させる運びとなったようだった。
これらは、会社への悪口ではない、と私は思っている。